教員はやめとけと言われる5つの理由【教員に向いていない人の特徴とは?】

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教員を目指す中で、周囲に「教員はやめとけ」と言われて悩んでいる方はいませんか。

教員になりたい思いはあるものの、いざやめておけと言われると実際の職場環境が気になりモチベーションにも影響しますよね。

この記事は、教員から民間企業に転職し、教員も民間企業も両方の職場を経験した筆者が、以下の項目についてまとめました。

  • 教員はやめとけと言われる理由
  • 教員に向いていない人の特徴
  • 現役教員からヒアリングしたリアルな職場環境
教員から年収アップの転職に成功したKeiのプロフィール

教員はなぜやめた方がいいと言われるのか、教員・民間の両方を経験した立場から解説します。

教員はやめておけと言われる理由

労働時間が長い

文部科学省が実施した「教員勤務実態調査(令和4年度)」によると、教諭の平日の平均在校時間は、小学校で10時間45分、中学校で11時間1分、高等学校で10時間6分にのぼることが明らかになりました。

平成28年度の調査と比べるとやや減少しているものの、依然として長時間労働の実態が続いていることがわかります。

さらに、こうしたデータには表れにくい「持ち帰り仕事」という実質的な時間外労働も少なくありません。

僕自身も「これ以上残業すると問題になるから帰って」と教頭先生に言われ、やむを得ず自宅で仕事をすることがよくありました。

このように、過度な労働時間によってプライベートの時間や健康を犠牲にしやすい点が、「教員はやめておいたほうがいい」と言われる理由の一つになっています。

業務内容が多い

学校は本来の教育の範囲を超えて、しつけや進路指導、地域貢献など、家庭や地域社会だけでは対応しきれない部分も担っているのが現状です。

そのため、教員が対応すべき業務の範囲が教育本来の役割を超え、大きな負担となっています。

実際、日本の教員は「世界一忙しい」と言われており、授業以外の業務が他国と比べて圧倒的に多くなっています。

文部科学省は、「学校における働き方改革」の一環として、「学校・教師が担う業務に関する3分類」の中で、教員が担うべきでない業務(基本的に学校以外が担当すべき業務)を明確に定義しました。

これは、教員が授業準備や児童生徒と向き合う時間に集中できるよう、学校全体で分業体制を整えることを目的としています。

その結果、業務量の改善は進んでいるものの、依然として負担は大きいのが実情です。

僕自身も登下校の指導として地域を回ったり、家出した生徒を夜中に捜索したりしていました。

学校が本来やるべきことではないとわかっていても、すべてを断ることは難しいのが現実です。

残業代がでない

教員には、給特法(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)という特別な法律が適用されています。

この法律により、給料月額の4%に相当する「教職調整額」が一律で支給される一方、いわゆる残業代にあたる時間外勤務手当は原則として支給されないと定められています。

そのため、長時間労働が常態化している現場では、「定額働かせ放題」と揶揄されています。

こうした状況を受け、教員の処遇改善や人材確保を目的として、教職調整額を10%まで段階的に引き上げる法令改正が行われました。

令和8年1月1日の施行以降、毎年1%ずつ引き上げられる予定です。

しかし、仮に10%まで引き上げられたとしても、なお業務量に見合わないと感じるほど時間外労働が多い教員は依然として少なくありません。

そのため、「働き損だ」という思いが本当に解消されるのかについては、疑問の声も上がっています。

特有の対人ストレス

教員は職員同士の人間関係に加えて、日々向き合う相手が小学生や多感な時期の中高生であるという特徴があります。

ときには心ない言葉を投げかけられることもありますし、素行に課題のある生徒から暴言や暴力を受けるケースもあります。

さらに、保護者からの厳しいクレームに対応しなければならないこともあります。

企業であれば、いわゆるカスタマーハラスメントに対して「これ以上対応しない」という判断を取れる場合もあります。

しかし、教員の場合、相手は自分の受け持つ生徒であるため、簡単に距離を置くことはできません。

生徒との関係構築にストレスを感じたとしても、毎日のように顔を合わせ続けなければなりません。

こうした点からも、教員は特有の対人ストレスが大きい職種であるといえます。

民間企業への転職が難しい

教員を辞めたいと思っても、転職することが難しいと言われています。

理由は「ビジネス経験の欠如」です。

営利を目的としない学校組織では、企業の基本原理である利益追求やコスト意識に触れる機会が全くないのが現状です。

そのため、ビジネスマナーやITリテラシーを含め、企業文化への適応力を懸念され、なかなか採用に至らないケースが多いです。

また、「スキルの転用性の低さ」も転職が難しいと言われる原因の一つです。

授業や生徒指導で培った対人能力は、本来汎用性の高いものです。

しかし、それらが教育現場に特化した形で発揮されているため、ビジネスでどう貢献できるかを具体的に言語化・提示しにくく、市場価値として評価されにくいのが現状です。

現役教員のリアルな職場環境

リアルな職場環境について、現役教員を取材しました。

現役教員Uさんの職場環境

  • 男性 34歳
  • 公立中学校 担任
  • 時間外労働 80時間/月

Uさんは公立中学校に勤務しています。

以下は、Uさんのある一日のスケジュールです。

  • 8:15 朝の打ち合わせ
  • 8:30 朝の会指導
  • 8:45 授業開始
  • 12:20 給食指導
  • 13:20 午後の授業開始
  • 15:00 帰りの会指導
  • 15:20 部活動指導
  • 18:15 下校指導
  • 18:30 授業準備
  • 19:00 行事計画・保護者対応
  • 20:30 進路資料作成
  • 21:30 帰宅

本来であれば、授業のない空き時間に授業準備を行います。

しかし、Uさんの学校には素行に課題のある生徒が多く、空き時間には生徒指導や他の教員の補助に入る必要があります。

そのため、授業準備や校務分掌の業務は、生徒が下校してからでなければ進めることができません。

また、教員の配置数は生徒数に応じて決まっていますが、Uさんの学校は必要な教員数を満たしていない状況です。

単純に教員不足が理由です。

教頭や校長が年度途中でも講師として来てくれる人材を探しているものの、現時点では見つかる見込みはありません。

その影響もあり、空き時間自体が少なく、時間外労働が長時間に及んでいます。

さらに、部活動が終わる頃には定時を大きく過ぎています。

ほぼボランティアに近い形で行われている部活動も、Uさんを苦しめる要因の一つです。

加えて、Uさんは3年生の担任を務めているため、懇談会で使用する進路関係の資料を丁寧に作成し、入念な準備を行わなければなりません。

多くの業務を抱え、帰宅は毎日遅くなります。

家庭と仕事の両立が難しく、苦しさを感じることが多いとUさんは話していました。

現役教員Hさんの職場環境

  • 男性 30歳
  • 公立高等学校 担任
  • 時間外労働 40時間/月

Hさんは高等学校で担任を務めています。

勤務先の高校では、平日の定時以降の部活動にも休日と同様に手当が支給される仕組みが整っており、部活動の残業に関しての不満は比較的少ないようです。

しかし、学校の規模が大きく部活動の数も多いため、一人でいくつかの部活動の顧問を担当しなければならず、複数の部をまとめることに大変さを感じているといいます。

また、休日にも部活動があるため、家庭との両立に難しさを感じているそうです。

校務分掌によって業務量の偏りが大きですが、異動して間もないHさんは、現在のところ校務分掌の担当が比較的少ない状況です。

そのため、今は教材研究に時間を充てることができています。

教員に向いていない人

長年教育現場にいると、「この人は教員に向いていないな」という特徴が見えてきます。

トラブルの多い先生は次のような特徴がありました。

子どもへの愛情がない人

当たり前のことですが、子どもの成長に喜びを感じたり、教育そのものにやりがいを見いだせたりするなど、根本的に子どもへの愛情や関わりたいという思いがなければ、教員という仕事は向いてないといえます。

子どもの中には、なついてくれる子ばかりではなく、反抗的だったり、攻撃的だったりする子もいます。

それでもなお、子ども一人ひとりに愛情を持ち、「今はうまくいかなくても、きっと分かり合える。理解してくれる。」と信じられるかどうかが大切です。

そうした姿勢を持てるかどうかは、子どもに対する本当の愛情があるかどうかにかかっています。

そもそも、子どもに対して愛情のない先生は、その気持ちを子どもに見抜かれてしまい、関係性がうまく築けなくなります。

実際にそのような先生を何人も見てきましたが、うまく関係を築けない原因を子どものせいにし、不満ばかりを口にしていることが少なくありませんでした。

人に説明するのが苦手

教員にとって、やはり授業は最も重要な仕事です。

どれだけ面白くて優しく、生徒から人気のある先生であっても、授業が分かりにくければ、子どもとの距離は次第に離れていきます。

また、学校では授業以外にも、さまざまな場面で子どもに指示や説明をする機会があります。

その際に分かりにくい伝え方をしてしまうと、子どもから不信感を持たれてしまうこともあります。

相手の目線に立ち、分かりやすく教えよう・伝えようとする姿勢がない人は、教員には向いていないと言えるでしょう。

柔軟な考えができない人

学校現場は、授業中の予想外の発言、トラブル、保護者対応、学年や学校全体の方針変更など、計画通りにいかないことのほうが多いと言っても過言ではありません。

そのたびに、状況に応じて対応を変えたり、これまでのやり方を見直したりする姿勢が求められます。

しかし、「自分のやり方が絶対に正しい」「こうあるべきだ」という考えに強く固執してしまう人は、変化に対応することが苦しくなります。

たとえば、クラスの実態が違うにもかかわらず、前年と同じ指導方法を貫こうとしたり、子どもの個性や背景を考慮せず一律の指導をしてしまったりすると、子どもとの関係がうまく築けなくなることもあります。

また、教育現場は常に変化しています。学習指導要領の改訂、ICTの活用、働き方改革など、新しい考え方や取り組みが次々と導入されます。

そうした変化を「面倒だ」「今まで通りでいい」と拒んでしまうと、自分自身が強いストレスを感じるだけでなく、周囲との足並みもそろわなくなってしまいます。

実際に、新しい成績評価制度を受け入れらず、何年も前の方法で評価をしようとする先生がいましたが、何度もトラブルになっていました。

柔軟な考えができない人にとっては、その変化と向き合い続けること自体が大きな負担になってしまうため、教員という職業は向いていない可能性があると言えます。

コミュニケーションが苦手な人

コミュニケーションが苦手な人は、教員の仕事に大きな負担を感じやすい傾向があります。

教員には、授業でわかりやすく説明する力だけでなく、子ども一人ひとりの気持ちをくみ取り、信頼関係を築く力が求められます。さらに、保護者への対応や同僚との連携も欠かせません。

また、民間企業では当たり前になっているチャットなどのコミュニケーションツールが、学校現場ではまだ十分に浸透していないことも少なくありません。

そのため、「短い情報共有」や「ちょっとした打ち合わせ」といった対面でのやり取りに頼らざるを得ない場面も多く、日常的に細かなコミュニケーションが発生します。

このように、教員は日々多くの人と会話を重ねる職業です。

対話そのものに強いストレスを感じる場合、長く働き続けることが難しくなる可能性があります。

まとめ【教員はやめとけと言われる理由】

教員をやめておけと言われる理由と教員に向いていない人の特徴についてでした。

教員は人の成長に直接的に関わることで、社会の未来を支える社会的貢献度の高い素晴らしい職業です。

しかし、大変な部分や不向き人が存在するのも確かです。

教員を目指す前に、教員の仕事について解像度を高めておくことをおすすめします。

Kei
Kei

『教師の年収アップNavi』は、他にもリアルな教育現場についての情報を発信しています。

参考にしていただければ幸いです。