教員はなぜ忙しい?ブラックな実態と多忙化の原因

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教員は「忙しい仕事」とよく言われます。

教員になるか迷っているという方は、本当に教員がそんなに忙しいのか、実態を知りたいですよね。

しかし、忙しさがどれほどのものなのかは、実際に働いてみないとなかなかわかりません。

そこで、この記事では実際に教員として12年勤務した筆者が、教員の業務の多忙について解説します。

過労死ラインを超える超過勤務

2019年、文部科学省は教員の多忙化を解消するため、超過勤務(残業時間)を月45時間以内とした上限ガイドラインを定めました。

いわゆる「働き方改革」を進めたのです。

しかし、文部科学省の「学校の働き方改革のための見える化調査」の結果、2024年度に残業時間に相当する1カ月の「時間外在校等時間」が45時間を超える中学校教員が39.5%になりました。

小学校教員では22.2%、高校教員は26.4%が45時間を超えています。

また、この調査は、自宅に持ち帰って行われている、いわゆる隠れ残業は含まれていません。

政府は2029年度までに公立学校教員の平均残業時間を月30時間程度にすることを目指していますが、80.7%の教育委員会で、中学校の残業時間が30時間を超えていると回答しています。

このように、さらなる働き方改革が必要とされているのが現状です。

教員は本当に忙しいのか?【実体験】

次は、教員が本当に忙しいのか実体験ベースでお話します。

Kei
Kei

結論から言うと、教員は忙しいです。

僕が中学校に勤務していた頃、月の時間外労働が100時間を超えるのは当たり前でした。

平日は朝から晩まで働き、土日は部活動で休みなし。

常に疲労がぬけず、ひどいときは帰って玄関でそのまま寝てしまうなんてこともありました。

業務内容も多岐にわたります。

授業準備、部活指導、生徒指導、進路指導、行事の計画・準備など、常にやることが山積みで、仕事が落ち着く日はほとんどありませんでした。

一方で、暇な先生がいるのも事実です。

僕の見る限り、忙しくない先生は、仕事をはっきり断る人、処理能力の問題でそもそも仕事が回ってこない人の2パターンでした。

そのため、責任感の強い人に業務が集中し、忙しい人がより忙しくなるという負のスパイラル状態です。

こういった、業務の偏りができる構造は早く改善されるといいなと思っています。

なぜ教員は多忙なのか?【業務量】

学校は本来の教育の範囲を超えて、しつけや進路指導、地域貢献など、家庭や地域社会だけでは対応しきれない部分も担っているのが現状です。

そのため、教員が対応すべき業務の範囲が教育本来の役割を超え、大きな負担となっています。

実際、日本の教員は「世界一忙しい」と言われており、授業以外の業務が他国と比べて圧倒的に多くなっています。

文部科学省は、「学校における働き方改革」の一環として、「学校・教師が担う業務に関する3分類」の中で、教員が担うべきでない業務(基本的に学校以外が担当すべき業務)を明確に定義しました。

これは、教員が授業準備や児童生徒と向き合う時間に集中できるよう、学校全体で分業体制を整えることを目的としています。

その結果、業務量の改善は進んでいるものの、依然として負担は大きいのが実情です。

僕自身も登下校の指導として地域を回ったり、家出した生徒を夜中に捜索したりしていました。

学校が本来やるべきことではないとわかっていても、すべてを断ることは難しいのが現実です。

教員は不足しているのか?

文部科学省の令和7年度「教師不足」に関する実態調査によると、公立の小学校・中学校・高等学校・特別支援学校で、令和7年5月1日時点、3,827人もの教員が不足していました。

教員不足の原因には、以下のような背景があります。

  • 国の教職員定数改善計画が長年にわたって策定されず、正規教員を大幅増員できなかった
  • 全国で教員採用倍率が低下したことで、以前なら不合格だった層まで正規採用されることになり、教職浪人を非常勤講師に充てることが難しくなった

つまり、不足分はすでに現場にいる人員で補わなければならないため、学校はますます多忙化しています。

また、最近では高知県教育委員会が2026年度に実施した小学校教員の採用試験で、合格を通知した260人のうち約6割にあたる160人が辞退したことが話題になりました。

今城教育長は、辞退者を減らすために、採用候補者同士の交流会なども開く予定だとしました。さらに、県教委は人材確保に向け、大学3年生に事実上の内定を出す新たな仕組みを導入ています。

人材を確保するため、いろいろな施策を行う必要があるのが現状です。

教員を増やす取り組み

政府は2025年2月7日、公立学校教員の残業代の代わりに支給する「教職調整額」を月給の4%から10%へ引き上げる教職員給与特別措置法(給特法)の改正案を閣議決定しました。

また、2026年1月からは毎年1%ずつ引き上げ、31年に10%へ増額すると明記しました。

これは教員の待遇改善をはかり、人気が低迷する教員の確保を急ぐためです。

そもそも、今まで残業代の代わりに支給されていた月給の4%とは、月8時間分の残業時間をもとに設定された額なので、実際の教員の時間外労働には全く見合わないものになっているます。

Kei
Kei

早急な改善が必要ですね。

まとめ

多忙な教員の実態についてでした。

現在、多くの取り組みや改正案にて、多忙な働き方の解消が行われていますが、解決というにはまだまだ時間がかかりそうです。

Kei
Kei

『教師の年収アップNavi』は、他にもリアルな教育現場についての情報を発信しています。

参考にしていただければ幸いです。